確定測量の費用は40〜60万円|期間と官民境界の待ち時間
執筆・監修:野上俊彦株式会社おもいで不動産 代表取締役/宅地建物取引士
執筆・監修:野上俊彦代表取締役/宅地建物取引士土地や古家付きの土地を売ると決めたあと、不動産会社から「確定測量をお願いします」と言われて金額に驚く方は少なくありません。
確定測量の費用は40〜60万円程度、期間は1〜3か月が目安です。
この期間が読めなくなる原因は、測る作業そのものではありません。
隣の土地の所有者と、道路を管理する福岡市に立ち会ってもらう日程を合わせるところで、日数が積み上がります。
この記事では、金額の内訳・期間が延びる理由・測量を頼む前に自分で確かめられることを、福岡市で土地を売る方に向けて整理しました。
そもそも測量が要る土地かどうかの判断は、確定測量は必要?現況測量との違い・判断基準にまとめてあります。
2. 確定測量にかかる期間はどれくらいですか
3. 道路に接する土地の測量が長引くのはなぜですか
4. 現況測量なら安く済ませられますか
5. 測量を頼む前に、自分で確かめられることはありますか
6. 隣の方と境界の話がつかないときはどうしますか
7. 測量はいつ頼めばよいですか
確定測量の費用はいくらですか
福岡市内の一般的な広さの宅地で、確定測量は40〜60万円程度です。
売却価格が2,000万円の土地なら、価格の2〜3%にあたります。
この金額は、土地家屋調査士が行う次の作業をまとめた報酬です。
- 法務局と市役所での資料調査(公図・地積測量図・道路台帳)
- 現地の測量と、残っている境界標の確認
- 隣の土地の所有者との立会い、境界確認書の取り交わし
- 道路や水路に接する部分について、福岡市との境界確認協議
- 境界標の設置と、確定測量図の作成
金額が上下する理由は3つあります。
隣接する土地の数、道路や水路に接しているかどうか、そして土地の形。
四方を個人の土地に囲まれた四角い土地より、道路と水路の両方に接する旗竿地のほうが、立ち会う相手も測る点も増えます。
見積りを取るときは、境界標の設置費用と登記申請の費用が金額に入っているかを必ず聞いてください。
ここが別扱いになっていると、作業が終わったあとに追加の請求が出ます。
確定測量にかかる期間はどれくらいですか
依頼から確定測量図が手元に届くまで、1〜3か月をみておいてください。
おおまかな内訳は、資料調査と現地の測量に2〜3週間、立会いの日程調整に1か月前後、書類の取り交わしと図面の作成に2〜3週間。
測る作業そのものは、天気がよければ1日で終わります。
日数を使っているのは、人と会う予定を合わせる部分です。
隣の方が遠方に住んでいたり、その土地の相続が済んでいなかったりすると、立ち会ってもらう相手を探すところから始まります。
当社が扱った土地にも、相続の権利者が非常に多く、所有者を探し出すだけで長くかかった案件がありました。
こうした調整は売り出しと同時に進められるので、査定の時点で測量の要否を決めておけば、引き渡しの直前に慌てずに済みます。
当社が実際に扱った土地の売却は売却事例で公開しています。
道路に接する土地の測量が長引くのはなぜですか
市が管理する道路との境界(官民境界)は、隣の方との立会いとは別に、福岡市への申請と協議が必要だからです。
福岡市はこの手続きを「境界確認協議」と呼んでいます。
申請先は、物件のある区の区役所の維持管理課です。
ただし博多区・中央区・西区の3区だけは、名称が管理調整課に変わります。
申請書の様式を配っているのは、福岡市の道路下水道局のページです。
所有者本人でも申請はできますが、実務では土地家屋調査士が代理で提出します。
市の職員に現地へ立ち会ってもらう日程が入るぶん、隣の土地だけで済む場合より工程が1つ増える形。
接している道が私道の場合は、市ではなくその私道の持ち主全員が立会いの相手になります。
持ち分が細かく分かれた私道では、相手の人数だけ日程調整が要ります。
福岡市7区の窓口と必要書類は、手続き窓口ガイドにまとめました。
現況測量なら安く済ませられますか
現況測量は立会いがないぶん安く早く終わりますが、買主から境界の確定を求められた時点でやり直しになります。
現況測量は、いまある塀や境界標を測って、面積と位置を把握する作業です。
隣の方の確認をとっていないので、「この線で間違いない」という裏付けにはなりません。
買主が住宅ローンを使う場合、金融機関が境界の確定した図面を求めることがあります。
その段階から測量を始めると、決済の日を1〜3か月うしろにずらすしかありません。
先に現況測量だけ行い、あとから確定測量へ切り替えると、資料調査と現地作業の一部が二度手間になります。
どちらを選ぶかを決めるのは、境界標の有無と、買主が何を求めるかの2つです。
測量を頼む前に、自分で確かめられることはありますか
法務局で公図と地積測量図を取り、現地に境界標が残っているかを見るところまでは、所有者本人でもできます。
図面の写しは、法務局の窓口で1通500円。
この金額は令和7年4月1日からの登記手数料で、同じ窓口の登記事項証明書は1通600円です。
地積測量図が法務局にあり、四隅にコンクリート杭や金属プレートが残っていれば、測量の範囲は小さくなります。
逆に、図面が古く境界標も見当たらない土地は、費用も期間も上限のほうへ寄ると考えてください。
ここまで分かった状態で見積りを頼むと、金額の根拠を自分で確かめられます。
隣の方と境界の話がつかないときはどうしますか
法務局の筆界特定制度を使うと、登記官が資料と現地の調査をもとに境界(筆界)の位置を示します。
裁判ではないため、相手の同意がなくても土地の所有者が単独で申請できる仕組みです。
申請手数料は、自分の土地と相手の土地の、固定資産課税台帳に登録された価格をもとに計算します。
2つの土地の価格の合計が4,000万円であれば、手数料は8,000円です。
ただし申請から結果が出るまでの標準処理期間は、各地の法務局が6か月から9か月と定めています。
売り出す予定があるなら、この日数を見込んで先に動いてください。
話し合いでの解決を望む場合は、土地家屋調査士会と弁護士会が運営する境界問題相談センターという窓口もあります。
出典:法務省 筆界特定制度
測量はいつ頼めばよいですか
査定を受けて売り出し価格を決めるのと同じ時期に、要否まで決めてください。
買主が決まってから動くと、決済の日をずらすか、値引きの材料にされるかのどちらかになります。
当社が査定のときに先に確認するのは、公図・地積測量図・現地の境界標です。
その場で「測量が要る土地かどうか」が分かれば、費用と期間を売却の計画に組み込めます。
土地の売却で当社が調べる範囲は福岡市の土地売却に書きました。
測量費を引いたあとの手取りは、手取りの試算で仲介手数料や税金と合わせて計算できます。
境界の状態が分からない段階でも、無料査定から相談を始められます。
