事故物件が売れない原因は3つ|福岡市で反響が無いとき
執筆・監修:野上俊彦株式会社おもいで不動産 代表取締役/宅地建物取引士
執筆・監修:野上俊彦代表取締役/宅地建物取引士事故物件を売り出したのに、問い合わせが来ない。
その原因の多くは、事故があったこと自体ではありません。
価格・伝え方・届けている先の3つに分けると、直せる場所が見えてきます。
この記事は、売り出したあとで反響が止まってしまった売主に向けて書いています。
当社は福岡市博多区千代に事務所を構え、事故のあった物件を仲介と買取の両方でお預かりしてきました。
ただし、どう直しても買い手が見つからない領域もあります。
そこは記事の後半で、はっきり線を引いて書きます。
2. 反響が無いとき、何週間で判断しますか?
3. 1社に断られたら、もう売れないのですか?
4. 「事故物件」とひとくくりにしていませんか?
5. 隠して売り出せば、早く売れますか?
6. 買主の層は、どう入れ替えますか?
7. どうしても買い手が見つからない事故物件はありますか?
8. まず何をすればよいですか?
売れないのは、事故物件だからですか?
「事故物件だから」で片づけてしまうと、直せる場所が1つも見つかりません。
売り出してから反響が無いとき、当社が確かめるのは次の3つです。
| 確かめること | 反響の出かた |
|---|---|
| 価格 | 問い合わせ自体がほとんど来ない |
| 伝え方 | 問い合わせは来るが、告知の内容を伝えた時点で止まる |
| 届けている先 | 内覧まで進むが、住むことを前提にした人ばかりで決まらない |
3つのどれに当たるかで、次に動かす場所が変わります。
価格なら金額、伝え方なら資料、届けている先なら売り方そのものです。
事故があったという事実だけは、あとから変えられません。
変えられない1つに原因を寄せてしまうと、変えられる3つが手つかずのまま残ります。
反響が無いとき、何週間で判断しますか?
売り出しから3〜4週間の反響で、いったん判断してください。
問い合わせ自体が少ないなら、原因は価格にあることが多くなります。
内覧はあるのに決まらないなら、室内の見せ方と告知の伝え方を先に見直します。
福岡市で仲介による売却にかかる期間は、ご相談から引渡しまで3〜6か月が目安です。
そのうち販売期間は1〜3か月にあたります。
販売期間に3か月かかるとしても、3〜4週間はその3分の1が過ぎたところ。
ここで手を打たずに3か月放置すると、媒介契約の更新の時期が来ます。
専任媒介契約と専属専任媒介契約は、有効期間を3か月より長く定められません。
原因が分からないまま更新すると、同じ売り方でもう3か月を使うことになります。
期間の逆算の考え方は福岡市の不動産売却にかかる期間にまとめました。
1社に断られたら、もう売れないのですか?
1社の判断は、市場全体の答えではありません。
当社が買主候補を探すときは、10社以上に声を掛けます。
断られることもありますし、同じ物件を別の会社が引き受けることもあります。
その分かれ目になるのは、特殊清掃の有無・事件事故の内容・発見までの期間・物件そのものの相場など、要因はさまざま。
会社ごとに得意な物件も、抱えている買主も違うからです。
ですから、1社に断られただけで「売れない」と判断しないでください。
仲介で一般の買主が手を挙げる理由は事故物件は誰が買う?に4つ挙げました。
「事故物件」とひとくくりにしていませんか?
ひとくくりにすると、価格も売り方も実態からずれます。
ひとことで事故物件と呼ばれていても、中身には自殺・病死・孤独死といった幅があります。
国土交通省のガイドラインも、人の死の種類によって告げるべき範囲を分けました。
老衰や持病による自然死、それに日常生活の中で起きた不慮の死は、原則として告げなくてよい扱いです。
ただし、これらであっても特殊清掃が行われた場合は、告げる対象に入ります。
当社が最初にうかがうのは、死因と、発見までにどれくらいかかったかの2つ。
そこが分かって初めて、そもそも告知が要る物件なのかどうかが決まります。
要らない物件を「事故物件です」と言って売り出していれば、届く相手も価格も無用に狭まります。
告知が要るかどうかから確かめたい場合は、孤独死のあった実家は売れる?を先に読んでください。
隠して売り出せば、早く売れますか?
隠すと、かえって時間を失います。
売買の告知義務に期間の定めはないので、黙って売っても、あとから契約解除や損害賠償を求められかねません。
契約が白紙に戻れば、そこまでに使った数か月がまるごと消えます。
近隣への聞き取りや過去の報道で、買主の側が調べて分かることもあります。
途中で発覚した場合、その買主が抜けるだけでは終わりません。
告知の内容と時期は事故物件の告知義務はいつまで?をご覧ください。
買主の層は、どう入れ替えますか?
自分が住む人から、貸す人・建て替える人・買い取る会社へと広げます。
住むことを前提にした買主は、室内でどんなことがあったかを判断の中心に置きます。
貸すことを前提にした買主が見るのは、家賃に対する利回りのほうです。
建て替えを前提にした買主にとっては、建物を壊すので室内の履歴が判断に残りません。
同じ物件でも、見る数字が変わるということ。
広告の出し方も、間取り中心から利回りや土地値の資料へ組み替えます。
それでも期限が近いなら、買取に切り替える判断もあります。
3つの売り方の違いは仲介・買取・リースバックの比較にまとめました。
当社は仲介と買取の両方を扱うので、反響を見ながら途中で切り替えられます。
どうしても買い手が見つからない事故物件はありますか?
殺人事件のあった物件には、当社の実務で買い手がついていません。
ここは価格でも売り方でも解決しない領域です。
事故のあった物件の買取は相場の3〜5割になることが多いのですが、殺人事件はこの目安の外にあります。
割合の話にならない、というのが正確な言い方でしょう。
ですから当社は、最初のご相談で死因と経緯をうかがい、その場で見通しをお伝えします。
できない見通しを渡さないことが、売主の時間をいちばん守ります。
まず何をすればよいですか?
売り出してからの週数と、問い合わせの数を数えるところから始めてください。
3〜4週間で問い合わせが1件も無いなら、価格から見直します。
内覧まで進んで止まっているなら、見直すのは告知の伝え方と資料の作り方です。
いま出している価格が相場からどれくらい離れているかは、無料査定で確かめられます。
いまの売り方を続けるかどうかから迷っているなら、15分の無料相談で状況をお聞かせください。
当社の進め方は事故物件・訳あり物件の売却のページに書いています。
反響が止まった状態を放っておくと、3か月ごとの更新だけが過ぎていきます。
