不動産査定は何社に依頼する?比較する社数と会社の選び方
執筆・監修:野上俊彦株式会社おもいで不動産 代表取締役/宅地建物取引士
執筆・監修:野上俊彦代表取締役/宅地建物取引士不動産を売るとき、「査定は何社に依頼すればよいのか」「一番高い査定額の会社へ任せてよいのか」と迷う方は少なくありません。
結論として、すべての人に共通する最適な社数はありません。
まず2〜3社程度で査定根拠と販売方針を比較し、差が大きいときや説明が不足するときに追加依頼を検討すると、対応負担を抑えながら判断しやすくなります。
この記事では、机上査定と訪問査定の使い分け、比較する項目、会社・担当者の選び方を解説します。
2. 査定額だけでなく比較する7項目
3. 会社と担当者を選ぶ確認質問
4. まとめ|比較できる社数から始める
5. 依頼する社数が多すぎるとどうなるか
6. 査定額が大きく違ったときの見方
7. 査定を頼む前にできること
8. 査定を断るときの伝え方
不動産査定は何社に依頼する?目的別の目安
査定依頼の社数は、売却時期と知りたい内容によって変わります。
相場を知りたい段階:机上査定を1〜3社
まだ売却時期が決まっていない場合は、所在地、面積、築年数、成約事例などを使う机上査定から始められます。
机上査定は概算です。
室内状態、眺望、接道、境界、修繕履歴など、現地でしか確認できない要素は十分に反映できません。
同じ会社でも机上と訪問で金額が変わる理由は、机上査定と訪問査定で金額が違う理由で整理しています。
売却を具体的に進める段階:訪問査定を2〜3社
売却期限や住み替え計画がある場合は、訪問査定で物件状態と売却条件を確認します。
会社ごとの説明を聞く時間も必要なので、最初から多数へ依頼する必要はありません。
相続、共有、境界、住宅ローン、事故・トラブルなどがある場合は、社数よりも、その分野を確認できる担当者と専門家への接続を重視してください。
何社に頼んでも査定そのものに費用はかかりません。
なぜ無料で成り立つのかという会社側の収支は不動産査定はなぜ無料?会社が損をしない仕組みに書きました。
査定額だけでなく比較する7項目
- 査定価格の根拠:比較した成約事例、競合物件、補正理由が示されているか。
- 売出価格と成約予想:査定額・売出提案額・想定成約額が区別されているか。
- 販売方法:写真、広告媒体、レインズ、内覧対応、価格見直しの方針。
- 売却期間:期限の根拠と、期限内に売れない場合の対応。
- 費用と手取り:仲介手数料、登記、測量、解体、税金等を含む試算。
- 媒介契約:一般・専任・専属専任の違い、報告頻度、レインズ登録。
- リスク説明:不利な点や未確認事項も説明しているか。
査定額は、その金額で売れることを保証するものではありません。
高い査定額を提示した会社には、成約事例、購入希望者の根拠、値下げを判断する時期を質問しましょう。
査定額が低いと感じた場合は、査定額と買取価格・仲介価格の違いも確認してください。
会社と担当者を選ぶ確認質問
会社の規模や担当者の印象だけでなく、次の質問への回答を比較します。
- 査定価格の根拠となる成約事例はどれですか。
- この価格で3か月以内に売れると考える理由は何ですか。
- 他社の買主にも物件を紹介しますか。
- レインズ登録証明書と売主専用画面を案内しますか。
- 問い合わせ・内覧・価格交渉をどのように報告しますか。
- 売却前に確認すべき法務・税務・建物上の問題はありますか。
専任媒介が常に良い、一般媒介が常に安全というものでもありません。
違いは一般媒介契約と専任媒介契約の比較をご覧ください。
まとめ|比較できる社数から始める
査定は2〜3社程度から始め、価格差や説明不足があれば追加依頼する方法が現実的です。
重要なのは社数そのものではなく、査定根拠、販売方針、費用、媒介契約、担当者の報告方法を比較することです。
福岡市・博多区の無料不動産査定では、売却を決める前の机上査定と、具体的に進める訪問査定のご相談を受け付けています。
依頼する社数が多すぎるとどうなるか
社数を増やせば増やすほど良い結果になる、というものではありません。
連絡の対応だけで時間が取られ、比較する前に疲れてしまいます。
訪問査定は1社あたり1時間前後かかることが多く、日程調整の負担も増えます。
同じ資料の説明を、何度も繰り返すことにもなります。
比較のために必要なのは社数ではなく、根拠を並べて比べられる状態です。
査定額が大きく違ったときの見方
複数の査定額に大きな差が出ることは珍しくありません。
まず、その金額が仲介での想定価格なのか、買取の価格なのかを確かめてください。
買取の価格は、仲介で売れる相場より低くなるのが一般的です。
仲介同士で差が出ている場合は、比較に使った成約事例の違いを聞きます。
いつの、どの物件と比べたのかが分かれば、金額の差の理由が見えてきます。
査定を頼む前にできること
依頼する前に、公的なデータでおおよその水準を知っておくと比較が楽になります。
国土交通省の不動産情報ライブラリでは、実際の取引価格や地価公示を確かめられます。
自分で調べた水準と、各社の査定額を並べてみてください。
極端に高い金額にも、極端に低い金額にも、必ず理由があります。
その理由を説明できるかどうかが、依頼先を選ぶときの手がかりになります。
査定を断るときの伝え方
依頼した会社のうち、媒介契約を結ぶのは1社です。
ほかの会社にはお断りの連絡をすることになります。
理由を細かく説明する必要はありません。
他社に依頼することにしました、と伝えれば足ります。
連絡しづらいと感じるようであれば、査定を依頼する時点でその旨を伝えておくと気が楽になります。
